大神神社の御神体は、三輪山。
神の鎮まる山として別名「神奈備山」とも呼ばれています。

三輪山を 然も隠すか 雲だにも 心あらなも 隠さふべしや
額田王 万葉集巻1-18
近江京遷都のため、額田王の一行が三輪山の前を通ると雲が山を隠しました。額田王は、山の神様が大和を離れるのを怒っておられるのではと別れを惜しむ歌を詠んだそうです。

三輪山の しかも隠すか 春霞 人に知られぬ 花や咲くらむ
紀貫之 古今和歌集巻2
平安時代の歌人で三十六歌仙の一人、紀貫之が額田王の歌を元に詠んだ歌です。春霞に隠れた三輪山には、人に知られず花が咲いているのだろういう意味。花は桜の花を指すのですが今回の写真は梅で。
鳥居の左に大和三山の耳成山と畝傍山。遠くには、金剛・葛城山系が一望できます。クリックで拡大↓

3月13日は、大神神社創建に由来する卯年・卯の月・卯の日。
大神神社では12年に一度の大祭が行われます。
大神神社(HP)
奈良県桜井市三輪 地図 P有

春過ぎて夏来るらし
白妙の衣干したり天の香具山
第一巻 持統天皇作

香具山に干された白い衣を見て
歌われています。
歌碑は藤原宮跡の醍醐池東側

大和には 群山(むらやま)あれどとりよろふ
天の香具山 登り立ち 国見をすれば 国原は
煙立ち立つ 海原は かまめ立ち立つうまし国そ
あきづ島 大和の国は
万葉集第一巻 舒明天皇作

見渡して見ると、としみじみと
良い国だと感じ入るという歌
歌碑は、香具山の西側中腹に
藤原宮跡 (橿原市HPリンク)
奈良県橿原市醍醐町(地図※藤原宮跡中心の地図です)
無料P有 鉄大阪線耳成駅から徒歩20分
万葉歌碑スタンプラリー


スタンプ台設置期間 4月1日~5月31日まで
スタンプラリー対象の万葉歌碑の近くには、木箱のスタンプ台が設置され、台紙兼パンフレットも台の中に設置してあります。
スタンプを集め10個以上になると犬養万葉記念館で記念品がもらえます。(6/13(日)まで持参)
万葉歌碑マップ
奈良県橿原市醍醐町(地図※藤原宮跡中心の地図です)
(遷都1300年 奈良県HP)万葉歌碑スタンプラリー対象の歌碑22基の内、11基は奈良市の西大寺から佐保界隈に点在しています。
うち上る 佐保の川原の 青柳は 今は春へと なりにけるかも
巻8 作 大伴坂上郎女
春の訪れが歌われています。
スタンプは大仏鉄道記念公園
にあります。
我が背子が 見らむ佐保路の青柳を
手折りてだにも 見むよしもがも
巻8 作 大伴坂上郎女
愛しい人が見ているだろう
佐保路の青柳の枝だけでも
見ることが出来ればね・・・
と言う 恋歌です
歌碑は春日野荘の前庭に
瓜はめば 子供おもほゆ 栗はめば まして偲ばゆ
いづくより 来たりしものぞ 眼交に もとな懸て 安眠し 寝さぬ
(反歌) 銀も金も玉も.なにせむに 優れる宝. 子に及かめやも
巻5 作 山上憶良
舟橋商店街入口にある西方寺
境内にある歌碑。
瓜や栗を食べると子供が思い浮かび眠ることも出来ない。
どんな豪華な財宝よりも子は宝
佐保界隈の地図 奈良県奈良市法蓮町 (地図)


万葉歌碑スタンプラリー(遷都1300年 奈良県HP)
スタンプ台設置期間 4月1日~5月31日まで
スタンプラリー対象の万葉歌碑の近くには、木箱のスタンプ台が設置され、台紙兼パンフレットも台の中に設置してあります。
スタンプを集め10個以上になると犬養万葉記念館で記念品がもらえます。(6/13(日)まで持参)
万葉歌碑マップ (奈良県HPリンク)
万葉集は、奈良時代に詠まれた4500首もの歌を大伴家持等によって編纂された歌集です。
県内には万葉歌を刻んだ273基の歌碑が設置されていますが、平城遷都1300年を記念したウォークイベントとして、この歌碑の中から平城京、藤原京、飛鳥京に設置された22基の歌碑を巡ってスタンプを集めるラリーが開催されています。
甘樫の丘に行ったときに、石碑を巡ってみました。
甘樫の丘
采女の 袖吹きかへす 明日香風
都を遠み いたずらに吹く
万葉集 巻1 志貴皇子(しきのみこ)作
甘飛鳥浄御原宮から藤原宮に遷都した後、遷都後の飛鳥京の荒廃した寂しさが歌われています。
樫の丘展望台への北側遊歩道の階段途中にあります。
雷の丘
大君は 神にしませば 天雲の
雷 (いかづち) の上に 廬りせるかも
万葉集巻三 柿本人麻呂作
柿本人麻呂が忍壁皇子(おさかべのみこ)の妻(明日香皇女)が亡くなった際に皇子に捧げた挽歌と言われています。
交差点の信号機に隠れるようにひっそりとある雷の丘は、普段は誰も気づかない小さな丘。
何故この丘を例えて歌を詠んだのか疑問に感じてしまいますが、発掘調査で埴輪等が出土しているそうです。
当時は今の様な小さな丘ではなく墳墓だったのかもしれません。
飛鳥川
今日もかも 飛鳥の川の夕さらず
河蝦なく瀬のさやけかる
万葉集 巻三 上古麻呂(かみのこまろ)作
夕暮れ時に蛙が鳴く飛鳥川の自然の情景を歌った歌。
歌碑は、甘樫の丘の北側近くにある「あすかの楽市」西側の道路沿いにあります。
万葉歌碑スタンプラリー(遷都1300年 奈良県HP)
スタンプ台設置期間 4月1日~5月31日まで
スタンプラリー対象の万葉歌碑の近くには、木箱のスタンプ台が設置され、台紙兼パンフレットも台の中に設置してあります。
スタンプを集め10個以上になると犬養万葉記念館で記念品がもらえます。(6/13(日)まで持参)
万葉歌碑マップ (奈良県HPリンク)